Basic Skills Learning (BSL)


カンタン!代名詞を使ってみよう【Vol.1】

 八種類ある品詞の一つである代名詞。単語数自体は少ないのですが、自然に使いこなせるようになるためには、しっかりと理解をしたうえで、会話の中で練習を重ねる必要があります。

 

 そもそも、「代名詞ってなんだっけ?」という方のために、ちょっとおさらい。

 

 代名詞というのは、名詞の代わりに利用できる便利なツールなのです。

 

 そもそも名詞には、普通名詞と固有名詞があり、普通名詞というのはジャンル括りの一般的な呼び名で、固有名詞というのはその個体に与えられたオリジナル・ネームのことです。

 

例)普通名詞 / 固有名詞

・Person / Michelle

・Pet / John

・University / Tokyo University

・Country / Japan

・City / San Francisco

 

 代名詞は、固有名詞にとって替わって活躍する品詞です。

 

例)Michelle is one of my close friends. We went to the same high school, and she was my first roommate. She likes playing sports, and her favorite sport is soccer. She asked me to play the sport together, and our team won the local championship last year. It certainly became the best high school memory for both of usI really like her sunny character, and I'm sure we'll stay friends for the rest of our lives.

 

 上記の例文では、Michelleという固有名詞が最初に登場しますが、それ以降は、彼女を指す場合には she/her/her、話し手自身を指す場合には I/my/me、そして話し手と彼女の両方を表す場合には We/our/us という代名詞が使われています。また、文中の代名詞 It は直前の文に登場する winning the local championship という体験を指しています。代名詞を使うのは、何度も同じ固有名詞を繰り返し利用すると、しつこくて冗長な印象を与えるからです。その代名詞が「どの固有名詞」について話しているのかが明白な限りにおいて、固有名詞を繰り返して使うよりも代名詞を用いることが好ましいのです。

 

 では、代名詞の種類についてみていきましょう。

 

 代名詞には、人を呼称する際に使う〔人称代名詞〕、主に人以外の物や事、生き物などといった対象に使われる〔指示代名詞〕、不特定の人や物事といった対象に用いられる〔不定代名詞〕、オープン質問を投げかける際に使う〔疑問代名詞〕、二つの文章に登場する共通のファクターをフックに一つの文章に結合させるツールとして使う〔関係代名詞〕があります。

 

 そして、それぞれの代名詞には、主格-所有格-目的格 という三種類の使われ方があります。主格はSubject(主語)として用いられる際の形で、目的格は Object(目的語)として用いられる際の形です。そして、所有格とは、名詞とセットでその名詞の所有者を表す表現で使われる形です。

 

 代名詞マスター編第一回の今回は、最も初歩的な会話でも使われる人称代名詞と指示代名詞をカバーしたいと思います。また、理解促進をスムーズにするため、通常の I-my-me という学び方ではなく、まず最初に所有格を取り出して理解したうえで、次に主格と目的格を例文ベースで理解していく、という方法をとっています。


1.所有格について


 

 英語では、誰が所有しているのか、どこに帰属しているのか、という概念を明確にします。

 

私の車: my car

あなたの財布: your wallet

彼女の意見: her opinion

彼の経験: his experience

私たちの願い: our hope

彼らの領地: their territory

ジョンの母親: John's mother

その部屋の扉: the room's door

その(機械や装置の)電源ボタン: its power button

この(私の側に帰属する)問題: this problem

その(相手側に帰属する)問題: that problem

その(双方の間にある)事: it

 

私の友人の一人: a friend of mine

君の蔵書の一冊: a book of yours

彼女の持ち物であるこの美しいペン: this beautiful pen of hers

彼の所蔵品のひとつであるこの素晴らしい作品: this amazing collection of his

我々が持っているこの特別な優位性: this special advantage of ours

彼らが抱えているこの弱点: this weak point of theirs

 

 目に入ったものについて、所有格の代名詞を用いた英語にして、発音してみる習慣をつけると、会話のなかで所有代名詞を自然に使う感覚がつかめるようになります。


2.主格と目的格について


 

●人称代名詞:人を呼称するための代名詞

 

 

(主格の代名詞 | 目的格の代名詞)

私はあなたを知っている: I know you.

あなたは私を知っている: You know me.

彼は彼女を知っているHe knows her.

彼女は彼を知っているShe knows him.

私たちは彼らを知っているWe know them.

彼らは私たちを知っているThey know us.

自分という人間のことは自分がよく知っているI know myself.

君自身のことは君がよく知っているはずだYou know yourself.

スージーには思慮分別がある: Susie knows herself.

スコットは身の程をわきまえている: Scott knows himself.

我々は我々自身のことについてよくわかっていない: We don't know much about ourselves.

彼らは身の程をわきまえるべきだ: They should know themselves.

 ●指示代名詞:対象を指し示すための代名詞

 

(主格の代名詞 | 目的格の代名詞)

こちらは私のいとこです: This is my cousin.

あちらが彼らのお宅です: That is their house.

それはあなたのものだよ: It is yours.

これらは私の収蔵品の一部です: These are some of my collections.

あの連中はイカレてるよ: Those people are crazy.

この事柄について詳しくは知らない: I don’t know much about this (issue).

その事についてはよく知らないなあ: I don't know much about that (thing).

そのことについてより詳しく知りたい: I want to know more about it.

そのロボットは自滅した: The robot killed itself.

そういう事例は珍しい: Such case is rare.

同じような種類の問題はどこにでも存在する: Same kind of problem can be found anywhere.

そんな話は信じられない: I can't believe such a story.

私たち、同じ人の話をしてるよね: We are talking about the same guy.


 

 以上、代名詞マスター編・第一回でした。

 

 完全に理解しようとしなくても大丈夫。それよりも、間違ってもかまわないので、実際に口に出し、使ってみることが大事です。自由に使いこなせるようになるためには、とにかくたくさんしゃべることです。

 

 See you guys next!
文: David
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