Breaking Down Nations!


State of Israel


Identity|アイデンティティ

 

    西アジア、地中海の南東海岸、紅海の北岸に位置して、北にレバノン、北西にシリア、東にヨルダン、南西にエジプトとの境界線を有し、パレスチナ領であるウエストバンク、ガザ地区とも境界線を有しています。代表的な都市は、経済と技術の中心地であるテル・アビブ、首都エルサレム(ただし、東エルサレムについては国際的には紛争地域として領有権認定はされていません)、ハイファ、ベルセバ。

 

 イスラエルは、アフリカ以外では人類が最も早くから居住していた地域で、歴史上もっとも古くから農耕がなされていたことでも知られています。青銅器時代からカナン人が居住し、鉄器時代にイスラエルとユダヤ王国が成立しますが、のちに新アッシリア帝国と新バビロン帝国によって支配されます。その時期に旧約聖書のほとんどが書かれました。その後、ユダヤ人はさまざまな民族や帝国による支配を受ける受難の歴史をたどりますが、世界中に広がってもなお、ユダヤ人の結束力が弱まることはありませんでした。

 

 19世紀に入るとユダヤ人国家の再興を求めるシオニスト運動が盛り上がりを見せ、第二次世界大戦後の1948年5月14日に念願の独立を果たします。しかし、エルサレムの領有権などを巡ってエジプトやヨルダンなどのアラブ諸国との戦争は絶え間なく続き、多くのアラブ国家とは和平協定を結んだものの、現在でもシリアとレバノンとは戦争状態にあります。

 

National Anthem|国歌

National Flower|国花

Cycramen persicum / シクラメン
Cycramen persicum / シクラメン

Regions|地域

 地中海と死海の間にある山地の高台に位置する町で、世界最古の都市のひとつに数えられ、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教というアブラハムに由来する三大宗教の聖地として知られています。 人工は10万人弱で、ユダヤ人が約6割、アラブ人とその他が約4割を構成しています。

 ダビデと息子のソロモンによってカナン人から占領して建国されたイスラエル王国と首都エルサレムですが、長い歴史の中で、壁に囲まれている古都エルサレムは少なくとも二度の破壊、23度の包囲、44度の占領、52回の攻撃を受けており、19世紀の初頭からはアルメニア、クリスチャン、ユダヤ、イスラムの四区画に割譲されています。

 1948年のユダヤ人国家としての建国以来、西エルサレムはイスラエルに属し、東エルサレムをヨルダンが統治していましたが、1967年の六日間戦争でイスラエルが東エルサレムを併合し、以降実行支配しています。ただし、国際社会は併合を認めておらず、東エルサレムについてはイスラエルによって占領されているパレスチナの領土として扱っています。

 

 


 イスラエルのグシュダン地域で最も有名な地中海湾岸都市は、46万人超の人口を抱える同国経済と技術の中心地です。西エルサレムよりも人口密度が高いため、東エルサレムをイスラエルとして含めないならイスラエルで最も人口密度の高い都市となります。

 中東のパーティー首都として名高く、眠らない街としての活気にあふれています。巨大なLGBTコミュニティが存在するほか、人口に対するヴィーガン比率が世界一という文化的先進性も特徴で、国内最大のテルアビブ大学を擁するほか、外国大使館もテルアビブに集中しており、世界で最も生活費が高額な都市としても知られています。

 


 イスラエルで三番目に大きな都市で、テルアビブの北に位置し、地中海に沿って続くハイファ湾はイラクからヨルダンを経由する石油パイプラインの西岸拠点としての機能を持ち、石油重工業の拠点となっています。人口は30万人弱。

 三千年以上の歴史がある都市で、最初の入植は紀元前14世紀に上り、以降、カナン人、イスラエル人、フェニキア、アッシリア、バビロン、ペルシャ、ハスモニア、ローマ帝国、ビザンチン帝国、アラブ、十字軍、オスマン帝国、英国の支配を受けてきました。1948年のイスラエル建国以降は、ハイファの地方自治体による運営がなされています。

 イスラエルと中東地域で最も歴史のあるハイファ大学、大学ランクトップのテクニオン(イスラエル・インスティティート・オブ・テクノロジー)があるほか、歴史ある国内最大のハイテク地区、マタムが存在します。19世紀にイランで生まれたバハイ教の最高位の行政機関、万国正義院が存在することでも知られています。

 


 南イスラエルのネゲブ砂漠で最大の都市で、ネゲブの首都と呼ばれることもあり、20万人超の人口を抱えるイスラエルで二番目に広い都市です。

 1948年にアラブの国々から移住してきたミズラニ系ユダヤ人が人口の大半を占めるほか、インドからのユダヤ系移民、1990年に旧ソ連やエチオピアから移住してきたユダヤ系移民のコミュニティが存在します。旧ソ連系移民によって持ち込まれたチェスの人気が高まり、ベルシェバでは世界のどの地域よりもチェスのグランドマスターの人口比が高いそうです。

 同市には世界一となる250ものラウンドアバウトが建設され、イスラエルのラウンドアバウト首都との異名を取ります。

 


 イスラエル北部最大の都市で、アラブ系人口が99.8%、ユダヤ人口僅か0.2%という偏った人口比率のため、「イスラエルのアラブ首都」として知られ、アラブとパレスチナのナショナリズムの中心地としての特徴も持っています。

 人口は8万人弱で、約7割がイスラム教徒、約三割がキリスト教徒。ローマ帝国およびビザンチン帝国時代はユダヤ人の村落で、イエス・キリストが幼少時代を過ごした場所でもあり、アナンシエーション(聖なるお告げ)教会、シナゴーグ、聖ヨセフ教会、メンサ・クリスティ教会、青年イエスのバシリカ教会など、聖書の出来事を記録した神殿が多く存在するクリスチャンの巡礼地でもあります。

 


References